5話 カテカテ誕生秘話【最終章】中編
こんにちはー!
広島安佐南区緑井大人のお好み焼きカテカテのオーナーUme(うめ)です!
最終章の続きです。
普段は元気なカミさんなぜか元気のない日が数日続いていました。
おかしいと思った僕は「調子でもわるいの?」と聞いたところ驚くべき答えが返ってきました!
「赤ちゃんできたかも」
!!!??
!!!!!
まじかー!!
遅かれ早かれそうなると思っていましたがその日は突然来たのです♪
ですが
幸せな気持ちの裏でカミさんが働けなくなるのは困る...
そんな気持ちも正直ありました。
カミさんもお店の現状はよく理解していたので「ギリギリまで働くよ!」と言ってくれました。
僕たちの不安とは裏腹におなかの中の赤ちゃんは少しずつ元気に育っていきました。
カミさんが抜けてしまうので新しいスタッフも募集して育てないといけないのですがすぐに辞めていってしまったりとなかなかうまくいかない状態が続いていたのですが…
そんな中同じ飲食店で同じ経験のある人からこんなことを聞きました。
その人は同じような経験から出産後1カ月で仕事に復帰したそうです。
「だから大丈夫だよ!」
と言われました。
僕も男なのであまり出産のことも分かってなく大丈夫かもしれないと思いその話をカミさんに相談
そして産後1カ月半で復帰してほしいと伝えました。
とても悩んでいましたがお店に出たいという気持ちもあったのでそれでいこうと二人で決めました。
周囲からの反対もありましたが半ば押し切る形で進めていきました。
周りから反対されるのも当然だと思います。
普通そんなことしないですからね。
だけど当時僕たちはお店を潰さないようにと必死でした。
まともな判断ができていなかったとも言えます。
すべて僕の経営者としての力がなく自分で考えることを辞めていた結果なんです。
なので彼女をこんな大変な道へ連れていくことになってしまいました。
そんな中
大きなお腹でつわりなど乗り越え本当に最後の最後ギリギリまで仕事に出てくれました。
そして出産の日
2015年10月23日夜中の0時から陣痛が始まり朝の6時に病院へ
病院へついて1時間後に無事元気な女の子を出産しました!
小さな命の誕生に涙を流して感動しました。
そんな感動もつかの間仕事へ行かなければ!と病院を後に
お店のほうは1カ月の間ランチタイムの営業はお休みしていました。
周りからは
「もう閉店したらしいよ~」
なんて噂も流れていましたが…
1カ月後…
奥さんも仕事に復帰最初のころは無理をせずお客さんが少ない時は休んでいてもらって僕一人でお店を回せなくなったら奥さんに手伝ってもらうシステムでした。
え?
赤ちゃんは?
って思いますよね?
いますよ!
お店に!
お店の入口を入ってすぐ右に4名掛け用の小さな半個室があるのですがそこをお昼の営業の間は改造してベビールームにしていたんです。
そこで赤ちゃんを見ながら営業していたんですね。
赤ちゃんが泣けば奥さんがおんぶしながら接客していました。
ちょっと信じられないですよね。
昭和の個人店の風景のようです。
昔の人はやってたんだからできるよって感じでやってました。
そうやってなんとか営業して半年が経ったころ赤ちゃんにとって環境が良くないんじゃないかという話になりすごく迷いましたがここよりも環境のいい保育園に預けることにしました。
最初は心配でしたが明るい保育士の先生たちを見ると自分たちには教えられないことをたくさん先生たちから学んでほしいと前向きな気持ちになれました。
そして自分たちが見てやれる時は誰よりもたっぷりの愛情を注ぐことを二人で決めました
今でも覚えています。
保育園の運動会で「保育園で一番最年少の〇〇ちゃんです!」と紹介されてマットとの上を先生に支えられながらハイハイ歩きで頑張っていた娘を
本人はなんのことやら分かってはいないと思いますが、その姿に感動して目頭が熱くなりました(涙)
奥さんにも無理をさせていたので専門の接骨院で骨盤矯正などのケアもしながらなんとか仕事してもらっていました。
そんな中オープンから約4年間お店を支えてくれた大学生のなっちゃんも卒業(涙)
そして
新しい風も吹きます。
アルバイトの募集をかけると1人また1人と大学生の子たちがお店で働いてくれるようになりました。
助けてくれるのはいつも人です。
本当に人に恵まれていると思います。
そしてオープンして約4年が経とうとしていました。
肝心のお店の経営は?
実はあまり良くなかったんです。
ここまで来たらもう辞めたらと思っちゃいますよね(苦笑)
でもこういう飲食店って結構多いんですよ!
ギリギリな状態をずっと続けているんです。
うまいものを提供していればいつか繁盛店になれる。
そう信じ続けてきましたが、そうではなかったんです。
ただBali-A(バリエー)緑井店を長く続けていればいつか繁盛すると思っていました。
もうとっくに実家を出てマンションを借りて家族で暮らしているはずなのに…
でも現状は何も変わっていませんでした。
ここで経営に関して何もしてこなかった自分に初めて気づきます。
4年もの時間を使って…
(厳密に言うと、してきたけどやり方が間違っていたことに後で気づきます…)
自分に腹が立ちました。
このままではダメだ!
自分のやり方でやりたい!
絶対に後悔する。
そして
Bali-A(バリエー)からの独立を決めるのです。
今回はここまで!
そして次回でついに最終回です!
意を決して独立した後僕たちに待ち受けていたものとは?
お楽しみに!